誤解されている瞬間最高視聴率とは、、、

文系によると最高視聴率を取ることは名誉らしいが、理数系の者にとって最高視聴率とは、、、

「もう見なくていいや」と思う脱調者の方が、「もっと見ていたい」と思う同調者より、これ以降、多数派になった。

との、解釈である。

つまり、好意・興味を持つ者が多数派から少数派に、嫌悪感・虚無感を持つ者が少数派から多数派に入れ替わる、その瞬間の視聴率を表しているのである。

確かに、(最高視聴率)=(視聴者数が最も多い)であるが、しかし、また、最高視聴率を取った瞬間は、(同調者数)=(脱調者数)でもある。

要するに、視聴率が最高潮に達する頃には、好意・興味を持つ者は既に減ていて、「過半数割れを起こす瞬間」が瞬間最高視聴率の達成時という事である。

これは、視聴率は単純に「見ている・いない」を表すに過ぎず、好意・興味の度合いを知りたければ、グラフの折れ線の傾きの大きさで判断しなければならない事を意味するのである。

故に、

  • 番組同士を比較して、優秀な番組制作関係者を表彰したいなら、視聴者数、即ち、瞬間最高視聴率か平均視聴率で評価する。
  • 出演者同士を比較して、視聴者から大いに好意・興味・関心を持たれている出演者を表彰したいなら、同調者数と脱調者数の比(の値)、即ちグラフの折れ線の傾きの大きさで評価する。

と、すべきである。

スポーツ番組は、番組終了間近に急激にグラフの傾きが大きくなり、直後に視聴率も最高に達することが多いようであるが、これは競技にはあまり興味は無いが結果だけは気になる者が多いことを表している。

この典型例が、「金メダルは何個取ったか?」である。

このように、確かに番組の内容・種類によっては、最高視聴率に達する直前にグラフの傾きも最大になるものも有るが、そうならないものの方が多いのが現実である。

これは、視聴率データには「重み付け」なども考慮して評価しなければ成らない事を意味し、比喩的に言えば、「sinのピークとcosのピークとの間に最大パワーが存在する」となるが、文系で理解できるものは少ないだろう。

当然ながら、「重み付け」をしている視聴率調査団体など聞いたことがなく、結局、「質の低い情報しか世間には流れていない」ということである。

さて、最高視聴率を取りたいなら、頃合を見て嫌悪感を持たれている出演者を出すか、吐きたくなる様な臭い台詞を言わせれば、その直後に視聴率が下がり始めるだろうから、その出演者が最高視聴率の取得者ということになる。

しかしこれは、脚本家や監督でなければできない筈だが、逆にこれらの立場にある者なら意図的に特定の出演者に最高視聴率を取らせることができることを意味する。

このように、「ヤラセ」同然の事が行えるのも、質の低い情報しか流れていない所為である。

もっとも、特定の出演者が最高視聴率を取っても、他の番組を制して1位になれる訳ではないが。

結局、CMを流すスポンサーや番組制作者たちは、視聴者数が多いことにしか興味・関心が無く、これに気付かないまま、「瞬間最高視聴率を取った」などと喜ぶのは「馬鹿丸出し」である。

しかも、視聴率ランキングと称して放送済みの画像を流し、駄目押しに一時停止までして最高視聴率の瞬間の映像を放送するテレビ番組まである始末。

一般に、「高視聴率」は番組の平均の視聴率であるから「高視聴率タレント」などは「良い意味」となるが、「瞬間最高視聴率を取った」はむしろ「恥」と思うべきである。

最高視聴率の達成直前にグラフの傾きが最大になるような番組であっても、出演し終えた「少し後」に最高視聴率に達した場合の、裏を返せば、最高視聴率に達する「少し前」の、その出演者を「誉れ」とすべきであり、決して、瞬間最高視聴率達成時の出演者を称えてはいけないのである。

飽く迄も、最高視聴率を取った瞬間は、(同調者数)=(脱調者数)であり、好感度・興味度・関心度に合致・符合するのはグラフの傾きであることを、早く・正しく認識するべきである。

これでもまだ、瞬間最高視聴率を取りたいですか?

出演者の皆さん! 視聴率至上主義者の言い成りでいると笑い者になるよ。

これからは折れ線グラフの傾きの大きさを気にしましょう!

結論:

憎まれっ子世にはばかる。

要するに、毎回のように瞬間最高視聴率を取る泉ピン子を表彰してはいけない。

起筆: 2007/10/01 21:17.01
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投稿者: りする?猫文

世相を理数る?猫文