水没携帯の復活方法

携帯電話を水に落としたときの復活方法を考えてみた。

因みに、私はまだ携帯を水没させたことがないので、現時点では
勝手な思い込みということなので、苦情は受け付けません。

用意する物

  1. 蒸留水

    500ミリ~1リットル用意する。

    • カー用品店などでバッテリー補充液の名称で売られている。
      だだし、補充液には添加物が含まれている場合があるので、必ず、パッケージの裏の成分表を確認し、精製水、または、蒸留水とだけ書いてある物を選ぶこと。 1リットル 200~300円
    • 薬局などでも入手できる。 一般的に、精製水の名称で売られている。500ml 100~500円
      しかし、こちらは医療用だから、絶縁性能はどの程度かは不明。
      水道水に比べれば、遥かにましであるのは確か。
  2. アルコール

    いくつかの種類があるが、電気専用のものは無く、選び難い。 500ml ほど用意する。
    種類によっては、印鑑が無いと売ってもらえない場合があるので、準備しておくこと。

    • 燃料用アルコール

      薬局で入手可能。
      コーヒーサイフォン用の燃料用アルコールと言えば良い。
      コーヒー専門店やホームセンターなどに置いている場合もある。500ml 500円前後
      通常、毒性のあるメタノールが故意に混入(酒税を免れるためで、当然その分安価)してあるので換気には注意が必要。
      当然、薄めても飲めません!

    • 無水エタノール(無水アルコール)

      薬局で入手可能。500ml 1,500円前後
      消毒用エタノールは水を含んでいるので注意すること。
      面白いことに、純度80%前後のものが一番殺菌力が強いらしい。
      参考:http://ja.wikipedia.org/wiki/エタノール#医薬品
      もっとも、こちらの水も蒸留水なので事態を更に悪化させることはないと思うが。

  3. ストッキング

    使い古しのもので良いが、穴の開いたものや伝線したものは止めたほうが良いだろう。

  4. ビニール袋

    厚手のものが良い。
    携帯に比べて大き過ぎるものは適さないが、口を縛れないのは不可。
    食品保存用のジッパー式のものが使い勝手が良いかも。
    ただし、「・・・すると食品がもれる場合があります。」などの注意書きがあるのも多いが。
    枚数は4、5枚程度といいたいが、場合によっては二、三重にして使いたい場面もあるので、余裕を持って用意して置くべきだろう。

  5. 手袋

    水を通さないものなら何でも良いが、綺麗なもの。
    ビニール袋でも十分。
    アルコールを使うなら、一応、注意書きに目を通しておこう。

  6. 密封容器

    使い終わったアルコールを入れられるもの。
    口の広いものを用意するべきだろう。

  7. その他

    タオル、ティッシュペーパーなど。

携帯の復活手順

  1. 初動対応

    まず最初にやるべきは、電源を切って(反応すればの話だが)バッテリーを外す。
    メモリーカードの場合は、蓋を開けて様子を見ながら、注意し取り出す。

  2. 応急処置

    汚れが酷ければ、開き直って水で洗う。
    汚れの種類にもよるが、多くの場合は水洗いする方が良いだろう。
    勿論、水道水などのできるだけ綺麗な水で洗う。

  3. 保管

    洗浄までに時間が掛かりそうならば、ビニール袋などに入れて空気を追い出し、確り封をして乾燥を防ぐ。
    一旦、乾燥すると水に浸しても、元に戻らない汚れも多いので。
    ただし、バッテリーは直ぐに乾燥させるか、諦めて新しいものに交換する。
    どちらの場合でも、バッテリーは汚れを落として綺麗にするべきである。 特に電極周りは。
    そうして置かないと、漏電してバッテリー液が噴出したり、過熱して発火したりして危険である。

  4. 準備

    前述の用意する物を準備する。

  5. 洗浄

    1. ビニール袋に蒸留水を100~150ccと携帯を入れ、口を絞って捩じり、封をする。
    2. 袋越しに携帯を持ち、袋ごと振って洗う。
    3. 汚れ具合に応じ、蒸留水を入れ換えて洗浄を繰り返す。
      回数は、携帯への思い入れと蒸留水の量に応じて増やす。
    4. 特に汚れが酷い場合は、台所用の中性洗剤を入れて洗うと良い。
      ただし、洗剤の入れ過ぎは、濯ぐ回数の増加を招くので注意すること。
      この場合、水道水で洗浄と濯ぎをし、最後の2、3回を蒸留水で濯げば良い。
    5. 最後の洗浄には、袋も新しいものに換えるべきだろう。
      このとき、携帯に直に手で触れると、手の塩分が移り、毛細管現象と相俟って携帯内部にまで広がることになるので、これ以降、乾燥が済むまで、必ず手袋をすること。
      器用な人は、新しいビニール袋を裏返して、犬の糞を始末する要領で携帯を取り出し、裏返しを戻して作業を続けても良いだろう。
      勿論、袋の内側には触れないように!
  6. 乾燥

    洗い終わったら、次は乾燥である。
    詳細は改めて後述するが、まずは軽く振って水気を取っておく。 手袋を忘れずに。

    • 飴玉の包み紙に、両サイドを捩じったものがあるが、これが開封時に回転する原理を応用し、携帯を高速回転させて水気を切る方法である。
      余談だが、洗浄の最後に使う蒸留水にアルコールを一滴垂らしておくと、水の表面張力が下がり、水切り性能が上がって時間短縮できる。

    • 携帯内部に残った水をアルコールで薄めることで、脱水させる方法である。
      蒸留水の代わりにアルコールを使う点を除けば、前述の水洗いと基本的に同じである。
      アルコールは水とも油とも溶け合うので、油分の多い鍋料理などに携帯を落とした場合などは、こちらの方法も合わせて行うのが良いだろう。
      場合によっては、最初からアルコールで洗浄した方が手間が掛からないかも。
      ただし、アルコールの脱水作用が、たんぱく質を凝固させてしまうので、いきなり高濃度のアルコールを使うのは注意すべきだろう。

    当然、アルコールを使うのは危険が伴うので、ストッキングを用いる方をお勧めする。

  7. 復活確認

    随時、異常な熱や臭いがないか注意しながら行う。
    異常が有れば、直ぐに電源を切って、バッテリーを取り出す。
    この場合、復活は諦めることになるだろう。
    単に動かないだけなら、洗浄を繰り返してみる。
    アルコールを使った洗浄も未だなら試してみる。

    1. 先ずはバッテリーを入れる。
    2. バッテリーを交換した場合は充電する。
    3. 携帯の電源を入れる。
    4. 大事な情報に関係しないメニューなどを開いて、しばらく様子を見る。
    5. 重要なデータなどを書き留めるなどして外部に保存する。
      別のメモリーカードが有れば、それを挿し込んでコピーするのが現実的だろう。
    6. メモリーカードを入れる。
      パソコンなどに取り込める環境にあれば、そちらの方にコピーまたはバックアップするべきだろう。
    7. メモリーカードのチェックディスクとやらを実行してみる。
    8. 異常が無ければ、大事でないデータを開いてみる。
    9. メモリーカードの重要なデータを外部に保存する。
    10. ここまで問題なく来れれば、復活成功!
  8. 完了

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ストッキングを用いる方法

  1. 携帯をタオルなどで包む。
    単調な包み方だと飛び出す可能性があるので、斜め包み(デパート包み)などをすること。
    更にビニール袋を被せ、口を結ぶ。
    これをしないと水しぶきを浴びることになるかも。
  2. ストッキングの中に入れ、膝の辺りに置く。
  3. 携帯が中心になるようにストッキングを両手で持つ。
    このとき、引き伸ばしてみて30~40cmになる位置を持つ。
  4. 緩めた状態で、絨毯の上などで転がしてストッキングを捩じる。
  5. 十分に捩じれたら、左右に引き伸ばす。
    すると、携帯が高速回転するはずである。
  6. タイミング良く緩めたり伸ばしたりすれば、方向を変えながら回転を継続させられるであろう。
    調子に乗って回転速度を上げ過ぎない方が良いだろう。
  7. 10回ほど伸縮を繰り返す。
  8. 回転軸が何時も同じでは良くないだろうから、携帯の包みの角度を変えて、2から繰り返す。
    また、小さめのテレビのリモコンなどを携帯と抱き合わせて、1から繰り返すのも良い。
    このとき、リモコンをビニール袋に包むことを忘れずに。
    できれば裏返して、袋の内側が携帯の側になるようにする。
    更に、携帯とリモコンの間にもタオルが割り込むように包むこと。
  9. 終了確認には、携帯をティッシュで包んでおいて、1~8を実行した後、濡れた跡が有るか無いかで判断できる。
    なお、タオルが濡れていては意味が無いので、乾いたものに換えるか、ビニール袋で包んでおく。
  10. 終了確認ができたら、携帯を取り出す。
  11. 後は自然乾燥を待つしかない。
    どのぐらい待てば良いかは不明。

アルコールを用いる方法

基本的には、先の蒸留水による洗浄と同じである。

  • 注意事項

    • アルコールにはプラスチック類を変色させたり、劣化させてひび割れを生じさせたりする性質があるので、覚悟を決めること。
      液晶画面が一番可能性が高い。
    • 同様に、ビニール袋や手袋を変質させ、穴を開ける場合があるので十分注意すること。
    • アルコールの炎は見え難いので注意すること。
      ただし、ガソリンなどと違って、水で消火できる。
      とはいうものの、高濃度で多量のアルコールに対しては、それなりの量の水が必要となる。
      従って、空気を遮断することによる窒息消火ができるように準備しておくのが良い。
      例えば、キャンプなどでカレー作りに使うような大鍋を用意し、その中で作業するなど。
      当然、ピッタリ合う蓋の有るもの。
      勿論、水もバケツに入れて用意しておく。
    • 風通しの良い所で行なうこと。
    • 手の塩分が移らないように、手袋をして作業をすること。
  • 手順

    1. ビニール袋に携帯とアルコールを50~100cc入れ、空気を追い出し、口を絞って捩じり、確り結んで口を閉じる。
      更に、ビニール袋で2、3重に包み、口を閉じる。
    2. 袋を破らないように注意しながら、蒸留水のときとは違って、袋越しに携帯を持ち、携帯だけをよく振る。
    3. 油汚れが気になるなら、アルコールを入れ換えて、適宜、繰り返す。
      入れ換え時に、アルコールの気化を抑えるため、袋を必要以上に広げたり膨らませたりしないように。
    4. 携帯を袋から取り出し、軽く振ってアルコールを切る。
      水分を含んだアルコールの場合は、ストッキングを用いた方法も合わせて行うと良いだろう。
    5. 風通しのいい所でしばらく放置して乾燥させる。
    6. アルコールの臭いがしなくなったら完了。

結論:

理工系のものにとっては、至って単純な話。
蒸留水で洗えば良いだけの話。
問題は、どこから良質の蒸留水を入手できるか、という話。
以上、何一つ実践してはいない、作り話でした。

追記:

iPodやUSBメモリーなどのデータを修復することも可能だろう。
最後の手段として試してみては?

追記:

(4:47 2007/05/03)

携帯電話デコレーション(通称、デコ電)にアルコールを使用する場合の注意点として、糊付けしている装飾品の糊やペイントなどがアルコールに溶け出し、携帯内部の部品に入り込み事態を悪化させる可能性がある。

そこでこのような場合、ティッシュやボロ布にアルコールを浸み込ませて、装飾部分、つまり携帯の外側だけを試しに拭いて見て、溶け出すようなら、そのまま拭き取り作業を続けて、装飾品やペイントを綺麗に取り去ってしまうのが良い。

その後、携帯内部を前記の方法で洗浄する。

ケータイ, キーボードにコーヒー, 洗濯した, 濡らした, 自力で直す, 自前の直し方
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投稿者: ひかる?猫額

時には光る?猫額